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西欧人から見た福島

タイのブログ-タイ情報とコラム

西欧人から見た福島

日本赤十字社の東日本大震災の義援金
受付が平成30年3月まで再延長された。
6年経ち、東日本大震災の傷跡の深さが
再認識されます。

この震災で、福島の原子力発電所事故
起こったのですが、昨年から今年にかけて
西欧人と話をしていて、それぞれ別の場所、
別のシチュエーションで、別の西欧人から、
福島のことを、4度も尋ねられました。
西欧人の福島への関心の高さに驚きます。
同じ質問を、1年間に4度もされたのです。
村上春樹の本については1年に3度でした。

君は、福島のことを、どう思うのか

日本からの食料品を気にしてると思って、
(僕の返答は)
福島でも、福島近県でも、
日本人は几帳面で、ルールに従うから、
農産物も肉も魚も、ちゃんと検査をして、
安全を確認して出荷するから、君達が、
東日本の食物を食べても大丈夫だよ。

それに対して、
(西欧人の返答は4度とも同じで)
そうじゃないんだ
彼らは住み続けていて、大丈夫なのか

西欧人は福島の人々を心配してるのです

髪が抜けたり、発癌率が高くなったりする、
被曝の影響は長年経ないと実証できない
から、住んでいるのは危険だと言うのです。

そう言われてもねぇ・・
福島の人々を移転できるような広い土地は、
日本に無いし、各都道府県に分散させると
しても、仕事や生活の保障は難しいと思う。
リスクの有無、大小も証明できない現状で、
そんな政策がとれる政治家は居ないだろう。

西欧人の危惧に対し、どう返答したらよいか、
3度にわたり、返答に窮していたのですが、
先日の4度目は、自分の考えを返しました。
日頃から福島のことを考えることが多くなり、
質問に対する返答がまとまっていたのです。

(僕の返答は)
日本は西欧ほど個人主義が進んでいない。
お上の住んでよいと言う判断が基準になる。
政府、多数派の考えに従う国民性なんです。
僕の爺さんの世代まで全体主義でしたから。
苦しみも被害も不条理も、皆で分かち合う、
それで何とか回っているのが日本社会です。
そんな風に、つたない英語で返しました。

Japanese people love freedom.
But Japanese people don’t have individualism
and speaking freely like Western People.
Japanese people always follow majority rule or
the Government’s policy.
Actually, people of my grandfather’s generation
followed totalitarianism.
By sharing worry, damage and absurd,
and by making a compromise,
Japanese society is getting along well.

20年位経てば福島県の被爆の被害状況が、
統計資料となり、実証されるでしょう。
西欧人が心配する深刻な事態にならぬよう、
土壌、環境、人のモニタリングを強化して、
人に優しい、適切な対策と手厚い保護を。
「日本らしい手厚い保護」と言われるように。

世界が、西欧が福島の動向を注目してます