タイの戒厳令、バンコクの混乱回復に期待！

５月２０日未明、タイ陸軍が「戒厳令」を発令。
タイ陸軍は、バンコクに治安部隊を配備して、
赤服（タクシン派）、黄服（反タクシン派）には
集会拠点からの移動（デモ行進など）を禁止。
検問により、武器の取り締まりを行っている。
また、タクシン派テレビ局の放映を中止した。

バンコクでは昨年１１月以降、反政府デモが
活発になって、反政府集会への手りゅう弾の
襲撃など、黄服と赤服の衝突、治安当局との
衝突で、２５人死亡、７８２人が負傷している。

赤服（タクシン派）、黄服（反タクシン派）共に、
政治活動であるのに武器を携帯していること
が、今回の一連の武力抗争に繋がっている。

タクシン派のインラック首相が辞任した後も、
新政権を選ぶ総選挙ができる見込みが無い、
混乱した政情にあったので、過去の歴史から
軍の介入に期待したくなるのも当然だろう。

力のある方が、軍にお願いしたのでしょうね

５月２０日の未明に「戒厳令」を発令されると、
反タクシン派は、５月２０日に予定の大規模な
デモ行進を中止。軍の介入を歓迎してる様だ。
二ワットタムロン首相代行は選挙委員会に対し
８月３日に選挙を実施するよう要請したと公表。
タイの政情の混乱が好転する予感がする。
今後は、首相代行と軍の協力関係が築ければ
総選挙→新政権誕生、期待できると思う。
赤服（タクシン派）、黄服（反タクシン派）を巧く
納得させることが条件になるのだろうが・・

［バンコク　２０日　ロイター］ –
戒厳令を発令したタイ軍のプラユット司令官は、
対立する政治勢力に対して互いに話し合うべきとし、
戒厳令は平和と秩序が回復するまで維持すると述べた。

同司令官は記者団に対し、
「全ての勢力に対し、タイの方向性を見出すために
話し合いを行うよう求める」と述べた。
軍は秩序と投資家の信認を回復するために戒厳令を布告、
武器を使用して民間人に危害を加える相手に対し、
軍は行動すると語った。

戒厳令が発令されるなか、二ワットタムロン首相代行は
この日、選挙委員会に対し８月３日に選挙を実施するよう
要請したことを明らかにした。また、政治危機打開のため
軍司令官と早期に協議する意向も示している。

戒厳令の目的は、
秩序と投資家の信認を回復するため。
戒厳令の発令で、バンコクの街に銃を持った
兵士が立つわけですが、武器の取り締まりが
強化されて、バンコクの武力抗争が減る・・
バンコクの混乱回復に期待したいと思います。

なお、戒厳令はタイ全土に発令されてますが、
バンコク都内、バンコク近郊のみに現在適用
されていて、今後、赤服（タクシン派）が集会の
拠点をタイ北部・タイ東北部に移さない限りは、
戒厳令の適用は広がらないでしょう。
タイ旅行についても、バンコク以外は問題無し。
バンコクから離れれば、影響無しと思われます。

タイ国内治安情勢
（２０１４年５月２０日現在）

１　報道によれば，戒厳令の発令を受け，陸軍は，タイ国内の
次の場所等に部隊を展開配置しているとの情報があります。

陸軍展開場所（区）（備考）

１　パトゥムワン区（サラデーンからラチャプラソン）

２　バンナー区（バンナー・トラッド通り）

３　サパーンスーン区（ラムカムヘン通りと有料道路の交差点）

４　バンクンティアン区（ラマ２世通りソイ８０付近）

５　タウィーワッタナ区（ＵＤＤ集会場周辺）

６　ラクシー区（警察クラブ（ウィパワディ・ランシット通り））

７　ノンダブリー県ムアンノンタブリー群（タイコム社）

２　平和・治安維持司令部は，２０日現在，反政府勢力（ＰＤＲＣ）
及び政府支持勢力（ＵＤＤ）に対し，様々な場所への移動を禁止
する措置を執っているものの，これまで集会拠点としていた場所
に留まることは許可していることから，両勢力は，引き続き以下
の場所で集会を継続しています。

（１）人民民主主義革命委員会（ＰＤＲＣ）
場所：首相府及び国連ビル至近のラーチャダムヌーン通り