タイで起業編(1)
-会社設立まで
僕が、サムイ島のレゲエ・ストリートでバーを経営
していたことは、前回の「サムイ村の話」でチラッと
話しましたね。
僕のバー経営の話は、「サムイ村の話」の中で、
これから順を追って綴っていくつもりですが、
まずは、僕が渡タイして起業したイキサツを。
題して、「タイで起業編」
バンコクを拠点とした僕の起業準備は、
まず、所在地選びと会社設立。
所在地選び—
所在地の候補としたのは、プーケット、クラビ、ピピ、
そしてサムイ、元々愛着のあったビーチ・リゾート。
まず、バンコクのサート・タイ・マイ(南バスターミナル)
から999に乗り、候補地を巡って、地所・物件などを
下見する生活が4か月以上続いた。
その間の僕のバンコクのコンドは、ただの荷物置場。
寝泊りしてプールに浸かるのは月に1週間もなかった。
こんな風に書くと、単なる苦労話のように聴こえるかも
しれないが、実際は、ホテル・バンガローに泊まっての
ビーチリゾート巡りだったから、しんどいバス移動以外、
下見のうちは、ビーチリゾートを楽しんでましたね。
そのうち、シビアな交渉ごとになることも知らずに・・・
タイ・カンパニーの設立—
会社を設立しないと、
ビジネス・ビザが取れない。
土地を買ったり、不動産を登記して借りられない。
だから、
会社設立は何より優先してやるべきこと。
それで、大事なのが、弁護士 の選定。
これが、なかなか難しい。
なぜなら・・・
タイで弁護士業ができるのはタイ人だけ。
しかし、優れたタイ人の弁護士はなかなか居ない。
人を救い、人を助ける、敬われるべき職業と自覚している
弁護士は少数派で、田舎に行くとヤクザと間違える風情
の弁護士がたくさんいる。
だから、弁護士を信用しない古いタイプの人も大勢いる。
僕がラッキーだったのは、サムイ島に不動産ビジネスを
しているタイ人の友達が、住んでいたこと。
彼ら夫婦のおかげで、心から信頼できる弁護士事務所を
紹介してもらえたこと。
その弁護士事務所は、サムイ島とプーケットにたくさんの
外国人起業家の顧客を抱えていた。
彼らの話によると、プーケットには、しっかりした弁護士が
少ないので、大きな商取引、不動産売買のときには、彼ら
が呼ばれるらしい。
彼らは、バンコク、プーケット、サムイと飛行機で飛び回る、
バンコク出身の、頭のキレる若手弁護士グループだった。
会社設立は、僕の英文による書類作成と、彼ら弁護士の
俊敏なペーパーワークのおかげで、流れるように進んだ。
ここで、とっても役に立ったのは、
起業前にした、英語の鍛錬とタイ語会話の習得。
タイのビジネス関係の法律の勉強。
自分のスキルに対する先行投資は、必ず戻ってくるもの。
何より、経験すること、新しく学ぶことは楽しいですからね。
会社設立、終了。
ペナンでビジネス・ビザを取って残されたことは、所在地を
決めて、ワーク・パーミットを申請するだけ だった。
僕は、ペナンでビザを取るとすぐに、バンコクに戻ることも
なく、そのまま、第一の候補地、ピピ島 へと飛んだ。
そこで、厳しい試練が待ち構えているとは知らずに・・・
「サムイ村の話」、これからタイでの起業の話、バー経営
の話、バンガロー経営の話などを綴っていきます。