2000年に日本の会社を辞めて、渡タイして10年目。
今までに、たくさんのタイの人との出会いがあった。
幸運なのか、
僕が知り合いになったタイ人は、素晴らしい人ばかり。
知り合いだけじゃなく、道で出会っただけの人にも、
何度も助けられた思い出がある。
２か月前も、街まで３０キロという田舎の幹線道路で、
僕の車が故障。
通りがかったタイ人のカップルに助けられた。
カップルの男性、まず、車の下に入って、オイル塗れの
手になって修理しようとしたが、自分の手に負えないと
わかると、相方の女性が方々に電話して、車の修理屋
を探してくれた。
さらに、街のその修理屋まで行って、修理屋がこちらに
向うのを確認して、僕の携帯に電話してきてくれた。
彼らは、僕の車の世話で１時間以上もデートの時間を
潰し、電話代とガソリンを使って、僕を助けてくれた。
それに対し、僕は感謝感激だが、お礼の仕様もない。
このブログで、彼らへの感謝の気持ちを著すだけだ。
日本に住んでいたときに、こんな形で人助けした記憶
がない。
友達には尽くしても、他人には無関心。
他人を空気のようにしか、感じてなかった気がする。
タイでは王様が父、人々は皆その子供、他人じゃない。
人を助けて徳を積む習慣が、自然と根付いている。
そんな環境に甘んじて、
この10年、僕はタイの人々に助けられて生きてきた、
と言っても過言じゃないだろう。
そこで、
素晴らしいタイ人たちを、このタイブログで紹介しよう
と思い立った。
その第１回で紹介するのは、僕のマッサージ師のadd。
この写真のおばさんが、add（アッド）。
僕は４年以上、彼女に背中の持病の治療を受けている。
彼女は、元々は、あの ラマイビーチの達人 の居る、
サムイ島、ラマイビーチの somjai massage の出身。
彼女は店では達人に次ぐ腕の持ち主だったので、僕は、
２年前までは somjai massage に行って、達人か彼女
のマッサージを受けていた。
彼女のマッサージの凄いところは、
次回に同じマッサージをしない。
僕の治療にはどうしたら良いか、毎回考えては、
新しい技を次週に試みて、確実に効果を上げる。
マンネリ化しない、飽きさせない治療をする。
彼女は、サラブレッドのマッサージ師じゃない。
向上心を持った、努力の人、
身銭を切って、時間を見つけては新しい技を習いに行く。
元々、マッサージ店では、店とマッサージ師が料金を折半。
２年前のsomjaiのマッサージ料金は、１時間１５０バーツ。
彼女は８時間、指に力が入らなくなるまでマッサージして、
７５バーツ×８時間+チップという低賃金に甘んじていた。
それが、娘がデザイナーをめざして大学に入ることを転機に、
２年前、フリーに転身。
僕のような彼女の固定客の家に行ってマッサージをしたり、
ホテルのＳＰＡと契約して、予約が入るとＳＰＡにも行く。
彼女はフリーになることで収入も、グッと増えた。
４００バーツ/２時間が、彼女のマッサージの値段。
それを、ＳＰＡは１０００バーツ以上でお客さんに売り好評だ。
１日平均３ターム、６時間のマッサージで、月収３万バーツ超。
クリームとタオルと枕だけ持ち、
自分の腕ひとつで稼ぐ彼女は、カッコ・イー。
さらに、彼女は、ヨーロッパからタイ・マッサージの先生として
招待を受ける。
去年は、ロシアとスウェーデン、
今年の１０月にはスイスのＳＰＡに招かれるという。
航空券と渡航中はアパートが付き、月収がいつもの３～４倍。
おまけに、ヨーロッパに働きに行くと、彼氏が、ベルギーから
飛んでくるのが嬉しいという。
こんな彼女を、僕は心から尊敬しています。
タイの魅力のひとつは、
素晴らしいタイ人たちの、
生きるパワーと人間性。
