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タイのマッサージ事情(1)-バンコク、パタヤ、サムイ島

タイのブログ-タイ情報とコラム

今日は、タイ・マッサージの話。

僕は日本で10年、

タイに移ってから10年、

マッサージに通っている。

マッサージ通だと思っている。

日本では1日14時間以上のデスクワーク
が起因で、腰痛・肩や首の凝りからの頭痛
に悩まさせていたが、それを、スポーツと、
週末のマッサージ通いで、騙し騙しに解消
していた。

症状をさらに悪化させぬためのマッサージ
通い。ハードワークの生活習慣を改めない
限り、本当は治らないのだが・・・

日本の針灸マッサージは、施術のレベルが
安定している。

資格を取るのに学校に通い、人体解剖まで
する日本のマッサージ師は体を知っている。
優秀な師の下で経験を積めば、相当な施術
ができるようになるのも当然だろう。

僕が通っていた東京・蒲田の達人の先生の
施術院には、遥々、鎌倉から通って来てる
おばあちゃんも居た。

その先生の凄いところは、歩き方や立ち姿
を見ただけで、患者の症状を言い当てる。

僕が初めて施術院に入って行ったとき、
「デスクの椅子を低くしなさい」とひと言。

施術台に寝かされ、足先に一瞬、涙が出る
ほど強い力が加わると、首がほぐれていた。
その先生は、僕にとっては魔術師だった。

タイに移ってからは、タイ・マッサージ。
日本のマッサージもタイ・マッサージも本来
の施術の基本、左右対称とか、ツボを刺激
する指圧は変わらない。

ほぐした後、局部を直接ではなく、足で腰、
腰で首・・・と治療する感じ。

タイ・マッサージは、マッサージ師の選択が
難しい。

「父ちゃん、肩揉んであげる」タイプの素人
から、セン(日本でいうツボ)や気の流れに
精通した達人までいる。

そもそも、タイ・マッサージには資格がない。
箔をつけるために、ワット・ポーの認定証を
壁に飾っている店もあるが、マッサージ屋で
数か月下働きしたら、3日で取れるもの。
観光客でも、1週間通えば貰えるでしょう。

本来のタイ・マッサージ伝統の施術は凄い。
だが、それを、受け継いでいる者が少ない。

初めに移り住んだのは、バンコクの街。
タイ・マッサージ店は無数にあるけれど、
客の要望(客層)ですみわけされていた。

まず、旅行者の多いエリアの店は、
「タイ・マッサージを体験したい」
旅行者のための店。
どの客に対しても、マニュアル通りの同じ
マッサージをする。
治療という概念が全くない。
骨を鳴らしたり、演出に凝ったマッサージ
をするところもあるが、健康マッサージの
域を超えず、医療マッサージではない。
健康な人が、体の疲れをとるための店。

旅行者なら、
「マッサージ行って、昼寝しよう」
と言う店ですね。
そんな店にも掘り出し物のマッサージ師が
居る場合があるのが、タイランドですが・・・

マッサージの値段は、200バーツ/時間が
普通で、全身マッサージには2時間が必要。

次に、タイ人が通うローカルなエリアにある
マッサージ店。オンヌット(ソイ77/1)など
が有名ですね。
こちらは客の要望や症状で、マッサージを
変えるけれど、やはり、健康マッサージ。
マッサージの値段は、100バーツ/時間で
タイ人で賑わっている。

これらの店にマッサージに行くこともあるが、
僕が望むのは、治療効果があるマッサージ。

例えば、

寝違えて痛む首をすぐ治したい。

ギックリ腰を、1日で治したい。

そんな時はタイ人の言うヌアット・モー、
マッサージ医者のところへ行くのがいい。

バンコクで治療に通っていたマッサージは、
マッサージ師養成学校を兼ねたところ。
ここでは客じゃなく、先生と患者の関係だ。
ここに来る患者は、腰痛の年寄りや事故で
むち打ち症状のある者とか・・・病院と同じ。

マッサージの値段は、治療内容による。

先生たちは、学校の講師を兼ねている。
また、プロ同士の勉強会も盛んで、地方へ
講習会にも遠征する。

後に、僕のギックリ腰を1日で治したサムイ
島のラマイの達人も、彼らがサムイ島に来た
ときは、講習会で学んだそうである。数日の
講習で2000バーツは高いが、向上心ある
者は、自分の技術に投資する。

そのバンコクの施術院では治療を受けた後、
次の週の予約を入れる。
週に、1・2回通ったが、その頃の腰・肩・首
の状態は、とても良かった。
その頃、デスクワーク、コンピュータワーク
から遠ざかっていたことも、大きいと思う。

(続く)
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