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タイの物価を考える 2012 その4

タイのブログ-タイ情報とコラム

タイの物価を考える 2012 その4

「タイは給料に比べて物価が高い国である」
という書き出しで、この連載を書き始めた。

そして、現在のタイでは、
「20バーツは、日本での100円の使い出」
という、生活実感を述べた。

そして今日は、
タイ人の給料からタイの物価を考えてみます。

タイ人の最低賃金が、

月給で9000バーツになる。

バンコクに住むタイ人(独身男性)に聴くと、
月額15000バーツ以上は必要だと言い、
15000バーツ前後の月給を稼ぐ者が多い。
(日本での75000円の使い出)

月間の支出の内訳は、
家賃+光熱費 4000バーツ、
食費 6000バーツ、
他、交通費・娯楽費・ローンなどであろう。

東京などに比べたら彼らの家賃は安いが、
水シャワー、エアコンなし、キッチンなしの
質素な部屋に住んでいる。

バンコクに住む日本人用のアパートなら、
温水シャワー、エアコン、インターネット付
だが、家賃はタイ人用の2倍はするだろう。

彼らの食事は、食堂の飯や市場のおかず。
デートに利用するのが、マック、KFC など
のファーストフード。

月に数度利用する贅沢レストランが、
MK、Fuji、Syabushi、ムカタであろう。

タイ人は、日本人に比べて生活が質素だ。
だから、日本で75000円の使い出でも
暮らしていけるのだが、この給料水準では、
貯金などは無理である。

タイは金持ちが太る国であるから、家賃を
払う立場の者はずっと貧乏、家賃を取れる
立場の者は一生裕福で居られるのだ。
それを、誰もが、当たり前と思っている。

バンコクで働く現地採用日本人の多くは、
手取りの月給が4万バーツ以上ある。
(日本での20万円の使い出)

それでも、日本人好みのアパートに住んで、
日本人好みの食事をして、時どき居酒屋に
行けば、4万バーツは日本人では充分とは
感じられない所得(生活費)になる。

庶民クラスのタイ人は、同じタイ物価の中で、
日本人の生活費の半額以下で暮らしている。

だから、一般庶民にとって、
「タイは給料に比べて物価が高い国である」

と、僕は強く感じるのだ。

しかし、給料が高いからといって、
日本人が、タイ人より幸せとは限らない。
タイ人同士でも、同じこと。

「お金、お金」が前面に出てくる奥ゆかしさが
無いタイの国では「お金が一番」と言うけれど、
タイ人はお金が無くても、笑顔が多いのです。

お金を使わない生活の楽しみ方に、タイ人は
とても長けていると、僕はいつも感心します。

そんなタイ人の生活を見ていると、

シンプルライフを望んでサムイ島、

でもタイ人ほどシンプルになれない、

東京が抜けない自分に、気付きます