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タイの政情不安に思う(2)

タイのブログ-タイ情報とコラム

タイの政情不安に思う(2)

皆さん、明けまして、おめでとうございます

今日は、タイの政情不安に思う の続き。

タイの今までの政情を振り返ってみます

タイは、慢性的な政情不安の国である。

タクシン政権の崩壊、2006年以降に、
首都から700kmも離れている南の島
に居ても衝撃を受けた政治的な事件が、
タイの首都バンコクで、2つありました。

1つ目は・・・
thaiblog2008年11月、反タクシン派の無血革命。
タイ南部の人々とバンコクの反タクシン派
の都民が、タクシン派のソムチャイ首相の
退陣を求めて、バンコク国際空港を占拠し、
座り込みで、抗議活動を続けた。
司法クーデターというタイ政治の離れ業で、
事態が収拾されて、ソムチャイ政権崩壊。

サムイ島からもデモ参加のため、無料バス
がたくさん出発しました。
食事の支給はありましたが、参加者に日当
は無かったので、純粋な政治活動でしょう。
でも、バンコク見物のおばちゃんが混ざって
いたことは否めません
ソムチャイ政権が崩壊して、バンコク空港を
離れる時、嬉し涙の人がたくさん居ましたね。

汚職政治に反発した市民デモの勝利でした。

僕自身は、バンコクの国際空港の閉鎖で、
サムイ島はビジネス上の大打撃を受けて、
「政治」どころではありませんでした

2つ目は・・・
thaiblogthaiblog2010年5月、
アピシット政権下で起きたタクシン派の暴動。
赤服と呼ばれるタクシン支持団体が、お金で
北部・東北部の農民を煽動し、バンコク中央
でデモを展開したが、武装集団も多数居た。
政府平和維持軍と衝突した時には、放火や
略奪の暴徒となり、バンコク都民に、多大な
被害と損失を与えた。
政府がタクシン資産から460億バーツ没収
したことを口火に、結局1000億バーツ以上
の経済損失を、タイに与えてしまった。

赤服(タクシン派)は危ない
と、タイに住む誰もが思い知った事件。

怒りを抑えられないのが、
セントラルワールドの放火

お金で煽動される農民が、タイの選挙権の
過半数を占めているので、総選挙を行えば、
タクシン派が勝つというのが歯痒いですね。

長かったタイ、バンコクの5月19日

やっぱり許せない、タイの赤服騒動

当時の首相は、
thaiblog反タクシン派(民主党)のアピシット首相。

この政治家は、偉かった
現体制の支持者でなる政党に居ながらも、
固定資産税・相続税の施行を法案化しよう
としていた。
長老たちに潰されるのは、明らかなのに
敵対派のタクシンだって、自分が損をする
法案などは出しませんよ。

これがアピシットの人気取りのジェスチャー
だったとしたら、相当な役者ですけれど・・・
僕は、モダンなタイランドをつくろうとした、
理想に燃える首相だったと信じたいですね。

現在は、タクシン派のインラック政権。
thaiblog最近、インラック首相の顔が美川憲一さん
に見えてしまうのは、僕だけなのか

デモを続けてるのは、反タクシン派の人々。
バンコクの街中で普通に見掛ける都民層。
身なりもちゃんとした、中間層が中心です。
彼らは、インラック政権を下院解散までは
追い込みましたが、総選挙にはしたくない。
(総選挙には勝てない)

インラック首相の辞任が無い限り、デモは
続くでしょうね。

赤服(タクシン派)は学生と衝突したり、裏
で工作活動をしているようなので、赤服の
工作で、危険な方向に進む可能性もある。

過去の歴史を見ると、軍事クーデターや、
司法クーデターで事態は収拾しましたが、
今回はいかがなものか・・・

今年は、騒動の年になるかもしれません。

ところで・・・

タクシン派と反タクシン派、

どちらが、民主主義なのでしょうか

結局は、「持つもの」の利権抗争の中で、
タイの人々が踊らされているだけなのか。

タイの政情は、いたちごっこ。

タイの高度成長を減速する要因ですね

プミポン国王のお言葉のように、

それが、みんなにとって利益になることか、

それが、国のためになることか、

(政治家も市民も)考えることが大事。

「思いやり」=民主主義と、僕は思います。

(了)